中西呉服店STAFF 岡本つむぎ

<岡本 つむぎ 入社18年>
―前回お話を聞いてから数年経過しました。
 今は仕事の内容は変わってきていますか?

仕事内容は全く変わっていません(笑)部署の名前が変わった位ですかね。

―仕事の魅力は何か変化ありましたか?

年数が経過するにつれて、少しずつですが「楽しめる」ようになってきました。少し取り組む仕事に余裕をもって対することができるようになったからかな。それもどこかで数字に拘ってしまっていた私たちに、社長から「私たちは着物を売るではなく、着物ファンを作って、着て頂ける方をどれだけ増やす事ができるのか」が大切だと教えて頂きました。そのファンを一人でも多く獲得していく事が日々の仕事と捉えるようになったことで、楽しみを感じ、少しですが心の余裕も頂きました。
余裕がなかったというのは、一番は「時間」についてが大きかったですね。日々の目の前の業務に追われた時に、自分に与えられた時間の中でどう使うのかいつも悩んでいました。その時社長がくれた言葉が「人生の一部だから」という言葉でした。自分の人生は自分の人生であって、その中にプライベートがあり仕事があり、お客様があり自分があり家族があるなど、色んなものがあるけど、それらを全部「いっしょくた」にすると、人生の一部でしかなくなるので、時間に追われることなく余裕が生まれてくることを教えてもらいました。それぞれの時間は別物と考えていると、それができない事のストレスや、時間に追われることが日常茶飯事でした。プラーベートも仕事の一部だし、仕事も家庭の一部であると考えると、色んな発想も生まれてきます。

―これらのことは研修で学ばせてもらえるのですか?

そうですね。研修でも教えて頂けますし、社長から直接・・・・・・それは無いですね(笑)
実は会社の中に「マニュアル」が置いてあり、全てそこに書かれていることなんです。このマニュアルも社長が作ったんですけど、このマニュアルを読むと、社長の意図が本当に理解できるようになってきます。もちろん自分にまだまだ落とし込めない所もありますけどね。また、読み取れた社長の意図通りに今の自分ができるかどうかは別として、楽しく生きていきたいですし、幸せでありたいと思っています。
≪本当そうですね。楽しそうで幸せそうな店員さんからやっぱり購入したいですもんね!≫
このマニュアルは単なる接客マニュアルではなく、人として生きていくために必要なことまで書かれており、全社員に配られているものではなく、会社や店舗に置いてありその場で自由に見ることができるようになっています。意外と他の社員は見てませんけどね(笑)

―会社が進歩している中で自分の進歩もあり、
 その上でお客様との接し方など変わりましたか?

一番は今まで以上に安心して頂いているのではないかと思います。店にいる時だけが担当者ではなく、いつでもどんな時でも携帯メールなどでやり取りさせて頂ける関係性などが生まれてきました。店の一員という関わりから、もっと深いところで繋がれる様になってきましたね。一言で言えば「友達兼販売員」「家族兼販売員」といった感じですね(笑) でもこれは前回お話しした時の私の夢でしたので、叶ってきたということですね。

―妹の岡本さんから見て走り続ける中西社長はどう映りますか?

私は今まで正直兄妹という感覚で見てきたつもりはありません。やっぱり社長と社員という関係を大切にしてきました。いつも背中を見ていますが、前に進み続けていきながらどんどん大きくなってきていますし、社員に対する接し方や話し方も変わりました。それも今の時代の流れを汲んだり、考えてのことだと思いますけど。
≪そうですね。中西社長が決意して前に進まれる度に、何かを一つ辞めていくというか、捨てていきますからね≫
この4年間で本当に会社の変化や成長、前に進む感じは肌で感じます。でもまだまだここからかなと。社長はどんどん前に進んでいきますから。


―ここからの新たな夢は?

今までの夢であった着物ファンを着実に増やすことができた一年でした。今年だけで私の新規のお客様、着物ファンが60人増えています。特に今年は多かったですね。会社の施策ではあるのですが、着実に増えていますので会社全体でいえば確実に3桁の新しいファンが増えたことになっています。今までは年に20〜30人のお客様増でしたが、2、3倍のお客様が今年出会えたことになりますね。これからもっと増えていきますね。私はこれから着付け教室に力を入れたいと思っています。今はまだ着付講師の資格はとれていませんが、とれたら講師をさせていただこうと思っています。そうすることで、よりファンを増やす最前線に立たせていただけます。これはもともと抱いていた夢なんですけどね。生徒さんが先生の道に進み、その先生がまた生徒さんや先生を育てるこのサイクルが生まれれば、きっと和装文化はもっと広がっていくと思います。
≪何か前お話しした時より自信に満ち溢れて輝いてみえますね!!いい4年間を過ごされたのが感じ取れます!≫

―持っていて着ない着物を着せるために何が必要ですか?

やっぱり着付教室って大切ですね。まずは着物を着る喜びを提供し、最終的に「自分で着る」ことに繋がりますから。自分で着れるようになれば必ず広がりますから。そして着ない理由は明確になっていますから、それを一つ一つ解消していくしかないですね。
≪自分で持っていて自分で使いこなせない物って中々ないですからね(笑)≫

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